山崎 あづさ

山崎 あづさ やまさき あづさ

弁護士登録:2001年
経歴:福岡県生まれ。広島県立廿日市高校・九州大学法学部卒業。

山崎 あづさ
主な分野

離婚、DV、性暴力被害、憲法問題

これまで携わった主な事件:学生無年金訴訟、三井松島じん肺訴訟、九州建設アスベスト訴訟、安保法制違憲訴訟、性犯罪事件の被害者代理人など。

※福岡県弁護士会2020年度副会長
※福岡県弁護士会両性の平等に関する委員会2017〜2019年度委員長
※2019年度福岡県性暴力対策検討会議委員

日々の仕事では、親身になってお話をうかがい、お気持ちに添えるようなサポートを心がけています。ほっと安心して話ができるような癒やし系弁護士を目指しています!

人権とは、自由でいること。

ありのままの自分で生きること。

そんな生き方を、みんなにしてほしいと願っています。

弁護士をめざしたきっかけは?

もともと親族に弁護士がいるわけではなく、弁護士という職業も知りませんでした。
中学生のころ、家族から「こんなに理屈っぽい子どもは弁護士に向いている」と言われ、初めて職業として意識しました。思い出深いのは、中学3年の卒業を控えた時期、音楽の授業で、一人ひとり将来の夢を発表した時のこと。「弁護士になりたい」と言った私に、先生は即座に「おおー!なれると思う!」と言ったんです。それで、「あ、なれるんだ」と思い込んでここまで来ました(笑)。

女性協同法律事務所に入所したきっかけ

高校生のころから、社会には女性であるがゆえに受ける不合理があると感じていました。大学時代には、教授がポロッと言った言葉に「それは女性差別発言だと思います!」と速攻で指摘して、逆に気に入られたということがありました。大学卒業後に松浦恭子弁護士との出会いを通して、当事務所のことを知り、入所を決意しました。

実は、私の誕生日は国際女性デー(※)と同じ3月8日なんです。それを知った時、今の仕事に運命的なものを感じました。女性問題と憲法は私のライフワークだと思っています。

(※/国際女性デー)1904年3月8日にアメリカで女性労働者が婦人参政権を求めたデモが起源となり、1975年に国連によって3月8日が『国際女性デー』と定められた。毎年、女性への差別撤廃や女性の地位を訴えるイベントなどが世界的に行われている。

憲法をテーマにした劇団で役者や脚本家などの活動もしていますね。

弁護士になった年から、「憲法劇団ひまわり一座」(弁護士と市民の方とで毎年5月頃に憲法と平和をテーマにした劇を上演する劇団)に参加しています。役者として舞台に立ったり、脚本を書いたり、運営に携わったりと、活動を続けてきました。

私が憲法に強い思いを持つようになったのは、日本国憲法の根底を流れる理念に感銘を受けたからです。それが表れているのが憲法13条です。
13条にはこう書かれています。
『すべて国民は、個人として尊重される。』
一人ひとりが個人として大事にされて幸せになっていいんだよ、ということです。そしてそのために、憲法では、さまざまな自由と権利が保障され、国の制度が組み立てられています。
今、いろいろな場面で個人が大事にされていない状況があると思います。女性の問題をはじめ、子どもの貧困、非正規の労働、解雇問題など、社会のいろいろな問題が憲法とは無関係ではないということです。憲法の素晴らしさを伝えるために、いつか女性の権利や生き方を描いたようなお芝居もやってみたいと思っています。

離婚事件では養育費の金額にもこだわっているとうかがいました。

今は、裁判所で養育費算定表が使われるようになり、計算は簡単になったのですが、その分、画一的な判断になり、奥にある個別の事情が置き去りにされがちです。養育費が低すぎると感じることもあります。

こんな事件を担当しました。元夫から、いったん取り決めていた養育費の減額を請求されたというケースです。元夫は安定した職に就き、経済的には困っていないのに対し、依頼者の方はシングルマザーで、懸命に仕事をしながら養育費でやりくりをしているわけです。そこに養育費が減額されると、子どもの教育などにも直接影響が出てしまいます。
でも、家庭裁判所は養育費算定表を形式的にあてはめ、養育費を下げることを簡単にやってしまったんですね。
私は、「こんなことを許してなるものか」と思いました。こんな結論は、法の趣旨に反する!という怒りがリーガルマインドに火をつけて、とにかく必死に書面を書きました。結果的には高等裁判所でひっくり返して、養育費を下げないということになりました。すべてのケースがこのように行くわけではありませんが、訴えればちゃんと届くことがあることも知っていていただきたいと思います。

相談者のお話を聞くときに、配慮していることはありますか?

私がみなさんに大切にしていただきたいのは、「あなたはどうしたいの?」ということです。
特に離婚の場合、長い結婚生活のなかで「まず夫がどう思うかを考えてしまう」という方が少なくありません。夫の反応が怖いという理由で、何かのアクションを起こすのをためらう方もいます。これまで夫の顔色を窺って、自分を抑え続けてきたんだなと感じます。まず自分がどうしたいかを決めていいんです。それに相手がどう答えるかは相手の問題なんですから。

でも、どうしたって考えがまとまらないときもありますよね。私も自分の経験から思うのは、頭の中で堂々巡りしている時は、だいたい間違います(笑)。ですから、モヤモヤ、堂々巡りしている時は、「書き出す」ことをおすすめします。書くことでモヤモヤを頭の外に出しておくと、ある日突然、決断が降ってきたりします。
決断できない時は、決断しなくてもいいんです。決断できない理由がきっとあるんですから。堂々巡りのつらい時間から、いったん自分を解放してあげてください。答えを探しているときは見つからないけど、待つことで見つかる答えもあると思っています。

このホームページを見ている方に、届けたいメッセージはありますか?

悩んでいる最中で、どうしていいかわからない、こんなことで弁護士に相談していいのかわからない、そういう方にもぜひご相談に来てほしいと思っています。
一緒に考え、答えを探すお手伝いができる弁護士として、私もスキルを磨いていくことがこれからの目標の一つでもあります。
今、悩んでいるそのままのあなたでいいから、お話を聞かせてください。

弁護士というと、敷居が高いと感じるかもしれませんが、私は、同じ目線でお話をしたいと思っています。女性として、妻として、母として、人間として、共感できることがたくさんあります。私自身、離婚予備軍でしたし、仕事上でも「世間に認められる弁護士像」でなければならないと自分でハードルを上げて、現実の自分とのギャップにもがいていました。「ありのままの自分でいいのだ」と思えるようになったのは、比較的最近のことです。

人は、自由であることが一番です。自分らしく、ありのままでいられて、やりたいことができること、それを不当に制限されないということが、基本です。そういう生き方をみんなができるようになる社会を思い描きながら、日々活動しています。

弁護士紹介

経験豊かな女性弁護士たちがあなたのお悩みをトータルでサポートいたします

原田 直子
原田 直子

弁護士登録:1982年
経歴:福岡県出身。宮崎大宮高校・九州大学法学部卒業。

松浦 恭子
松浦 恭子

女性協同法律事務所 所長
弁護士登録:1992年
経歴:福岡県出身。修猷館高校・九州大学法学部卒業。

相原 わかば
相原 わかば

弁護士登録:1995年
経歴:東京都出身。千葉県立船橋高校・一橋大学法学部卒業。

佐木 さくら
佐木 さくら

弁護士登録:2001年
経歴:長崎市出身。長崎西高校・京都大学法学部卒業。

山崎 あづさ
山崎 あづさ

弁護士登録:2001年
経歴:福岡県生まれ。広島県立廿日市高校・九州大学法学部卒業。

柏熊 志薫
柏熊 志薫

弁護士登録:2007年登録
経歴:東京都出身。早稲田大学法学部・同大学大学院修士課程(民事法学専攻)修了・中央大学法科大学院修了。

井芹 美瑛
井芹 美瑛

弁護士登録:2015年登録
経歴:熊本県出身。九州大学法学部卒業、同大学法科大学院修了。